「福祉(高齢者や障がい者など)における課題」と「農業における課題」双方の課題を解決し、双方に効果や利益を生むWin-Winな取り組みです。
例えば高齢者や障がい者が農業活動に向かう目的として
①心身の癒しやリハビリテーション効果を得る
②農業を通した経済活動への参加
といったケースが挙げられます。
2016年に閣議決定された「ニッポン1億総活躍プラン」には、農福連携が推進されており、「農福連携に参加したい障害者施設が農家と直接コンタクトを取れるようになる」「障害者に農業を指導するジョブコーチの育成ができる」などを目的として、2024年度までに農福連携に取り組む拠点を3,000ヶ所増やす基本方針を策定しました。
それに合わせて、農福連携を推進する農業法人、社会福祉法人、民間企業等に対して、様々な助成金を交付しています。
農業を活かした対人援助の実践力を身につける
農業と福祉の連携に特化した中部学院大学通信教育部の新たなコース。
科目名a:修得単位数 b:学習形態 | 得るもの、身につくもの | できること など |
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農業の基礎知識 a:2 b:レポート学習 科目修了試験 |
・栽培環境と作物との関わりに関する知見 ・栽培環境の管理と改善に必要な知識や技術 ・「栽培計画書」の作成能力 |
・事業所の気候や土性等に適した「作物」の選定と「栽培計画書」※1の作成。 ※1 選定された作物の育て方の基本に加え、作物毎にある肥料の種類や役割、散布量、注意を要する病気や害虫とその予防策、雑草や農薬の種類と特性等を反映 ・「栽培計画書」に基づいた「作物」の栽培。 |
農福連携 a:2(1) b:スクーリング レポート学習 |
・障がい者の就労現場の実態把握 ・現場を基とした工程と配慮の関係 ・生産・加工等のコーチングに関わる知見 ・事業所経営の方法 |
・障がい者が関わるための配慮を踏まえた農作業(シイタケやイチゴ栽培等)における工程分析、事業所経営(製品販売と営業) |
農業実践 a:2(1) b:スクーリング |
・障がい者や高齢者と共に行う農作業等のリスクマネジメント力 ・農業(管理)技術の修得と実践力 ・日本農業技術検定2-3級程度の知見 |
・リスクマネジメントを施した上で、実際に障がい者や高齢者とともに正しく農作業や野外活動を行うこと。 ・農業の基礎知識や知見の実践。農業機械の扱い。 |
農業福祉論 a:2 b:レポート学習 科目修了試験 |
・障がい者や高齢者が農業と関わる際の様々な動機や目的、その効果への理解。 ・形態別の農福連携メリットやデメリット。 |
・事業所にふさわしい農福連携活動(対象者、目的、動機付け、効果の確認など)の実践。 |
学生の種類 | 正科生・科目等履修生 |
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コース | アグリケアコース |
要件 | 必要な単位を修得すること |
正科生 | 944,000円(4年間総額) | 社会福祉士・精神保健福祉士の受験資格取得できるコースと合わせてアグリケアコースを履修するパターンです。ただし、社会福祉士・精神保健福祉士を目指す場合、上記金額に加えて実習費等(約90,000円)がかかります。(別途教科書代が必要です) |
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科目等履修生 | 115,000円(1年間総額) | 「中部学院大学アグリケアコース修了証」を取得するために必要な最低限の科目のみを履修した場合の金額です。(別途教科書代が必要です) |
履修対象者 | 基礎教育系科目 | 専門教育系科目 | アグリケア専門科目 | |||
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正科生 | (44単位以上修得) | (80単位以上修得) ◎社会福祉概論 ◎地域福祉論 ◎ソーシャルワークの基盤と専門職 ○高齢者福祉論 ○障害者福祉論 ○児童・家庭福祉論 |
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◎農業の基礎知識 ◎農業福祉論 ◎農業実践 ◎農福連携コーチング演習 |
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中部学院大学 アグリケアコース 修了証の発行 |
科目等 履修生 |
ー | ◎社会福祉概論 ◎地域福祉論 ◎ソーシャルワークの基盤と専門職 ○高齢者福祉論 ○障害者福祉論 ○児童・家庭福祉論 ※本学で修得済であれば再履修不要 |
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◎農業の基礎知識 ◎農業福祉論 ◎農業実践 ◎農福連携コーチング演習 |
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中部学院大学 アグリケアコース 修了証の発行 |
Q1 | なぜアグリケアコースを受講しようと思いましたか? |
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もともと土や自然に触れることは好きで農業にも関心がありました。 そんな中、勤務する施設でも農業を始めることになり、自分も何かできないかと考えたところにアグリケアコースのことが目に入り、受講するに至りました。 |
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Q2 | 実際に授業を受けた中で、印象に残っていることがありましたら教えてください。 |
「農業実践」という科目のスクーリング授業では、実際に畑を耕し、畝をつくり、野菜の苗を植えました。作業は大変なところもありましたが、先生から1つ1つの作業を丁寧に指導していただけたので野菜作りの基本が身についたと実感しています。特に作業をしながら、担当の大場先生に色々な質問をして、その場で的確な回答をいただけたことが大きかったと思います。 「農福連携コーチング演習」という科目では協力会社であるDAIさんに赴き、実際に働かれている利用者の皆さんと関わりながら作業を行いました。それぞれの工程において、作業しやすいように様々な工夫がされており、実際の現場を見ることの大切さを強く感じました。 |
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Q3 | 授業の内容は、日々の業務に活かされそうですか? |
授業を通し、農業の基本的知識(肥料の計算、耕運機の使い方、畑の耕し方、不織布のかけ方など)だけでなく、障害のある方が作業をするときに排除すべきポイントや加えなければならないポイントなどを学べましたので、実際の業務に活かしたいと思います。 | |
Q4 | アグリケアコース受講後の目標や想いなどがありましたら教えて下さい。 |
このコースで学んだことはとても実践的でしたので、すぐにでも勤務する施設に反映させていきたいです。具体的には、障がいのある方ができることを活かしながら安心で安全な野菜作りを進め、より多くの方に食べていただけるような環境作りを進めたいと思います。 | |
Q5 | アグリケアコースに興味を持っている方にメッセージをお願います。 |
実践的な作業が大変なところもありますが、その分自分の経験として身につきます。また私のような農業初心者にも丁寧に教えてくださり、またその場で質問できる雰囲気もあって楽しく学べます。 少しでも興味ある方は迷わず受講することをおススメします。 |
Q | アグリケアコースだけについて学びたいのですがどうしたら良いですか? |
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A | その場合は科目等履修生として学ぶことをおススメします。本学では科目等履修生という学生として在籍することで、アグリケアコース専門科目だけを学ぶなど、ご自身が学習したい科目のみ学ぶことが可能です。 これにより学費も抑えることができます。 |
Q | 正科生として社会福祉士を目指し入学し、併せてアグリケアコースも学びたいのですが、できますか? |
A | 2022年度に正科生として1年次よりご入学される方は可能ですが、3年次より編入学される方はカリキュラムの都合上、当コースを学習することができません。予めご了承ください。 ※2023年度より3年次編入学の方も学習可能となります。 |
Q | 通信教育は初めて、うまくやっていけるのか不安です。 |
A | 当コースの科目を含め、本学では全ての科目について学習の方法が“ガイド(案内)”されている学習ガイドブックに沿うことで学習が進められるようになっております。また24時間受付のWEBによる質問や平日や休日等での電話等によるご相談にも対応するなど皆さんの円滑な学習をサポートしております。 |