2024年度 学習ガイドブックⅠ
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テーマ3(第2回提出課題課題1の作成に向けて)テーマ4(第2回提出課題課題2の作成に向けて)市のモデルが取り上げられていていますので、ケアリングを踏まえた地域社会の詳細なイメージをこうしたモデルで把握しましょう。教科書この課題では、「子ども食堂」という取り組みを通じて、そこに現れるケアリングの実相を把握することを目的としています。扱われる第7章は、平明に記述されていて興味深いものであり、しかも、ケアリングという考えの例示として優れている章ですので、ぜひゆっくり読んで、ケアリングとはどういった関係であるのかの理解を深めてください。解説解説テキストで取り上げられているメイヤロフのいうケアリングの要点として、「ケアする人とケアされる人は、異なる個性をもつ他者同士でありながら、共にかかわっている感覚をもつ」という「差異の中の同一性」、そして、「ケアされる人の成長を実現することがケアする人の自己実現である」という「ケアする人の自己実現」が挙げられます。この「自己実現」はケアリング関係の根本的な特性である「ケアすることはケアされることである」というケアリングの「双方向性」とも関連があります。ケアリングの「双方向性」は、「そらいろ子ども食堂の参加者の声」にある「子どもたちの笑顔が続けたいという気持ちに繋がっている」という参加者の声に、端的に現れています。これは、ノディングズの挙げている「赤ちゃんを世話する親が、赤ちゃんから微笑まれた時に、幸せを感じる」といったものです。こうしたケアリングの実相をテキストの具体例に引き付けながらしっかり把握するようにしましょう。教科書この課題では、「ケアの倫理における、倫理的問題に対する発想方法を理解する」ことを目的に、テキスト読解に取り組んでもらいます。第13章で取り扱われている話題は「いじめ」や「人工妊娠中絶」、「安楽死」という心理的負担のかかる話題ではありますが、冷静にテキストの論述に向き合ってほしいと思います。テキストの中で使われている、「一般的な見地」とか「倫理的な言明の一般性」とかは、倫理学で問われることの多い、「〜すべき(すべきでない)」という倫理的判断の基準の問題も含んでいます。例えば、「多くの人の幸せを増やすから(最大多数の最大幸福を満たすから)、〜すべき(すべきでない)」と考える功利主義の立場や「普遍的に(いつでもどこでも誰に対しても)守る義務があるから、〜すべき(すべきでない)」と考える義務論の立場が挙げられます。しかし、「ケアの倫理」はそのどちらの考え方にも与しません。すなわち、テキストにあるように、なんらかの行為を許すべきであるとか許すべきでないとかと判断する時に、ケアの倫理は一般的な基準にしたがって判断するわけではありません。むしろ、個別的で具体的な状況の中での判断であることを強調するのです。例えば、ニュージ「第7章子ども食堂におけるケアリング」「第13章人間のあり方としてのケアリング」ケアリングの実相ケアリングの発想方法

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