2024年度 学習ガイドブックⅠ
66/332

を見出すでしょう。第5章は「老人観」です。聖書は平均寿命が著しく短かった古代において、単なる「弱者」としてではなく、尊厳あふれる主体的存在としての老人を描きます。次の第6章「女性観」にはスペースを取りました。なぜなら、古代に成立した宗教・思想は女性観において大いに問題を残しているからです。ユダヤ教、キリスト教の歴史と現在における女性差別の現実を誠実に認めた上で、あるべき女性観、性差別なき制度作りへの提言を、イエスの開明的な女性観に学びながら考えます。キリスト教および仏教の福祉思想にとって、「因果応報観」の克服は極めて重要で課題です。「病気」「障がい」「貧困」などの苦しみを宗教的因果の応報としてとらえてしまっては、いかなる福祉も成り立ちません。第7章は、因果応報論を鋭く批判し、当時の宗教的価値観と体制とに立ち向かったイエスの「人間理解」を考察します。

元のページ  ../index.html#66

このブックを見る