レポート学習で学ぶ範囲教科書第Ⅰ部発達の心理学1章発達の概念教師はすべての教育的な営みを実践するにあたって、その教育の対象である子どもの発達的理解が重要である。第Ⅰ部では、発達段階・領域別に人間の発達を把握することをおもな目的としている。解説解説まず1章では、発達の基本的な概念、すなわち発達の原理や遺伝的側面と環境的側面がどのように発達に関与するのか、発達と教育はどのように関係するのかといった課題や主たる発達理論について理解されたい。次に2章では、人間発達の様相を胎生(胎児)期・乳児期から老年期にいたる各発達段階について、おもに身体・運動機能の発達を中心に、その特徴を把握されたい。そして、発達研究に多大な功績を残した2人の学者の発達論、すなわち認知的発達理論を展開したピアジェと心理社会的発達理論を唱えたエリクソンを学び、人間の発達過程について理解を深められたい。教科書従来の研究成果を踏まえた、知覚、記憶や知能などの認知発達とパーソナリティや社会性の発達について順次学習を進められたい。まず3章では、視覚や聴覚などの知覚発達の特徴、そして、記憶能力や記憶方略の発達、次に4章では、知能の概念や検査法や知能・言語の発達の認知面ついて把握されたい。続いて5章では、パーソナリティの理論や形成に関与する要因を発達の過程にそって概要を把握するとともに、パーソナリティ検査を中心に理解の方法についても把握されたい。最後に6章では、社会性の発達について、家族と仲間などの対人関係や道徳性、性役割などを社会的コンピテンスとの関係から、その重要性について理解されたい。なお、子どもたちはそれぞれの領域が独立して発達するわけではなく、相互に関連し影響しあいながら発達することに留意することが必要である。また、各領域の発達を分離してとらえることは十分とはいえず、統合してとらえることを怠ると子どもの全体像を見失うことになりかねない。さらに、それぞれの子どもによって発達の遅速や領域ごとの優劣などの特徴があり、個別的に理解することが求められる。また、現在の時点でのみ考えるのではなく、それまでの経緯との関係、将来とのつながりといった生涯発達の中で今を問う必要がある。テーマ1(第1回提出課題課題1・課題2の作成にむけて)テーマ2(第1回提出課題課題1・課題2の作成にむけて)子どもの発達過程の理解Ⅰ:発達の概念と発達過程について子どもの発達過程の理解Ⅱ:領域別の人間発達について3章知覚と記憶の発達5章パーソナリティの発達2章発達過程4章知能とことばの発達6章社会性の発達
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