2024年度 学習ガイドブックⅡ
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◆学習をすすめるために・・・テキストや参考文献に書かれていることをただ鵜呑みにして丸写しするのではなく、常に疑問を持ち、自分の頭で考えて積極的に解決する姿勢を心がけてください。レポート学習で学ぶ範囲教科書まず生理心理学が、何を対象として、何を研究する学問領域であるかを整理します。研究方法や、周辺領域との関わりについて理解してください。続いて生理心理学の基本的知識ともいえる脳と神経系の解剖学的構造について学びます。「脳が何からできているのか」「どのように構成されているのか」「神経細胞の興奮とは何を指すのか」「何が神経細胞の興奮を支えているのか」について、教科書の図表や参考文献なども頼りに、具体的なイメージを掴んでください。解説解説教科書テーマ1で学んだ内容をさらに深く掘り下げて、ここでは特に脳と身体機能との関わりについて学びます。イオンチャネルの開閉と膜電位変化との関係や、シナプス後部の膜電位変化と軸索の膜電位変化との性質の違いなどについて確実に理解してください。視覚、聴覚、嗅覚、味覚などの知覚体験における刺激受容のメカニズムは、脳の神経細胞による情報伝達という観点から学びます。また、人間にとってもっとも基本的な生理現象の一つである睡眠のメカニズムとその障害についてもここで知識を深めます。「睡眠とは何か」「どのようにして睡眠が起こるのか」について理解してください。さらに、生理心理学における「意識」研究を、前頭連合野の機能、潜在的認知の観点から学びます。特に健常なヒトの脳のはたらきを測定する非侵襲的脳機能測定法については、どのようなものがあるか、その利点と問題点を含めて理解してください。テーマ1(第1回提出課題課題1・課題2の作成に向けて)テーマ2(第1回提出課題課題1・課題2の作成に向けて)21世紀は脳の時代といわれるようになり、心が脳のはたらきと密接に関連しているということが次第に明らかとなってきました。また、福祉の現場においてもより緊密なチームワークが求められています。臨床心理の専門家を志す方も、「脳のことはよくわからない」「脳のことは医師任せ」ではなく、様々な精神的な問題と脳疾患との関連が明らかになりつつあることをきちんと理解した上で、心理学独自の立場から福祉の現場に貢献してくださることを願っております。生理心理学の基礎脳の構造第0章生理心理学への招待第2章脳の信号第3章脳と知覚第1章脳の構造脳の活動第10章睡眠第11章意識-2-

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