2024年度 学習ガイドブックⅡ
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◆科目修了試験に臨む前に・・・形式レポート形式アドバイス試験では、提出課題で求めた内容をきちんと理解した上で、自分のことばで現実の現象を説明できるかどうかが問われます。具体的には、指示した概念(専門用語)を使って現象を説明するように求め、それによって設問内容の理解度を問うかたちになります。そこで、提出課題の中で使われた概念の意味と概念が適用される範囲を把握しておいてください。問題文には解答で使用すべき概念が記してあります。また問題文に書かれていないが解答で用いるべき概念がある場合は、キーワードとして示します。したがって、概念の名称を暗記する必要はありません。問うのは記憶ではなく理解です。Rumelhartの「人間の情報処理」(1977)の中に、認知心理学の原則を述べた次の表現があります。「①人は期待するものを知覚し、②既に経験したことに関係づけて理解し、③既に知っていることに適合する事柄を記憶する。」ここで言っていることは「理解できないものは記憶できないし、記憶するには事象を理解せねばならない」ということです。記憶は理解の結果なのです。そもそも提出課題の内容を細部まで記憶することなど不可能ですし、その必要もありません。「○○とはこういうことである」という本質を理解できていれば十分解答できるはずです。そこで、試験に際しては、自分の書いた提出課題を読み直し、何が問われていたのかをもう一度確認してください。提出課題で間違えたり不十分な箇所があったら、きちんと修正しておくことが不可欠です。提出課題は提出し、添削されて終わりではありません。通信教育課程では、提出課題が返却されたら、指摘された誤りを修正し書き直すというフォローアップが大切です。この作業を怠ると、間違いが正されないまま試験を受けることになり、試験でも同じ間違いを犯すことになります。もちろん試験の内容は提出課題そのままではありません。提出課題に関連した内容についても説明を求めるので、やや広範に教科書を読み直してください。なお、試験では理論や概念が日常生活にどう適用されるかを問うので、提出課題の内容と適切な具体例を結びつけておくことが必要です。参照物一切不可-4-

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