273こなし方については下記を参考にして下さい。担当教員は、日ごろ精神科医として地域において活動しています。そのなかで経験している精神保健学のポイントは、テキストを通読するだけでは習得できません。レポート課題について、テキストを何度も読み返し熟考し、必要であれば他のメディアを参考にして、字数を埋めていく作業の中で理解されていくと信じています。これらを是非学んで下さい。 テーマ1 (第1回提出課題 課題1の作成に向けて) 精神保健の基本的理解及びライフサイクルにおける精神保健 テキスト 第1章および第2章 解 説 精神衛生という旧来の考えから精神保健という現在の概念に変遷していく歴史の流れを学んで下さい。精神障害の予防・治療・リハビリという限定された施策から、精神の健康へと関心が拡張していることが「健康日本21」で触れられています。その延長線として、精神の健康を理解するために、各年齢層において様々な課題が存在するというライフサイクルの考えを深めて下さい。 精神保健福祉の各論としてライフサイクルにおいて、こころはどのように育つのかということを学びます。胎児期における精神保健や乳幼児期における精神保健のなかで遊びの発達について触れて、学童期では不登校といじめ問題、知的障害や自閉症あるいは発達障害などについて学びます。さらに青年期のアイデンティティや成人期の精神保健上の問題を総論的に学び、ほかに老年人口の増大につれて関心が増している老年期の精神保健問題、さらに社会問題化している自殺について学んでもらいます。 テーマ2 (第1回提出課題 課題2の作成に向けて) 精神保健に関する発生予防と対策 テキスト 第3章 解 説 わが国の精神障害対策の歴史と変遷をたどりながら、精神保健における個別課題への取り組みを述べています。精神障害対策では、法制度が変わるにつれて精神障害の対応や治療の考えが変化していること、その結果として個別課題の取組や施策に反映されていることを学んで下さい。 個別課題として、認知症、アルコール関連問題、薬物乱用、思春期精神保健、地域におけるこころの健康づくり、司法精神保健、緩和ケアを取り上げますが、最近関心を持たれている話題にも触れます。各個別課題について、医療の分野に留まらず、時には教育、経済、法律、社会、行政などの分野を踏まえた総合的な連携が必要となります。また、個別課題については、地域の取組や制度の違いがあることを踏まえて、場合によってテキストのみならず、テレビ、新聞、雑誌、地域広報などの各種メディアを通して学ぶ柔軟な姿勢が重要です。 レポート学習で学ぶ範囲
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