されています。 第2部「イエス・キリスト(聖書)の人間観」がいわば本論です。子ども観、老人観、女性観、病気・障がい観といった構成で、イエスの人間観がローマとユダヤ教の人間観と対照されながら描かれます。 第3部は「補講」ですが、どちらの章も、今の時代、宗教について考えるときに必須となる課題を短くではありますが、紹介いたしました。 受講生の皆さんは、まず、第1章「キリスト教福祉思想の原点」から読み始めていただき、その後、第9章「なぜ、キリスト教を学ぶのか」に飛ぶとよいと思います。その2つ章を読んだ感想を自分の中で確かめた後、第2章、そして第2部(3~7章)へと進んでいかれることをお奨めいたします。 テキストで挙げました引用文献は、一部の論文と欧文資料を除いて、そのほとんどが本学図書館に収められているものです。出典を確かめたり、さらなる学習を進めたい方は参照ください。講師は基本的に、本学にある資料だけを参照しながらテキストを書いたわけです。皆さんの論文執筆の参考としてください。 テーマ1 (第1回提出課題 課題1の作成に向けて) キリスト教福祉思想の原点と方向性 教科書 第1章 キリスト教福祉思想の原点 第2章 聖書を理解する視座(パースペクティヴ) 解 説 第1章では、後のキリスト教世界の社会思想、人権思想、福祉観に決定的な影響を与えたイエスの教えと活動の中から、「隣人愛」や「最も小さな者」の教えなど、特に有名なものを「原点」として紹介します。そこでは、当該聖書箇所の一般的解釈から踏み込んで、イエスの自己理解と他者理解の真髄に接近したいと思います。 続いて第2章は、古代に書かれた『聖書』を現代人が読むための視点の提供です。聖書には素晴しい教えが書かれている一方、他民族や他者への暴力、女性に対する差別を肯定、助長する言辞が散見されます。そうした「困難なテキスト」はどのように理解したらよいのでしょうか? この学びは今日の「原理主義的宗教」をどうとらえるかにもつながります。 ※指定テキストの訂正箇所について 教科書『イエス・キリストの人間観』の以下のページについて訂正がありますのでご確認下さい。 P42 上から4行目 (正)・・・前略・・・ modest life and is constant in faith and love and holiness. (誤)・・・前略・・・ modest life an is constant in faith and loved and holiness. P62 上から15行目 (正)・・・前略・・・ 平安時代の記録(『本朝世紀』)に、・・・後略・・・ (誤)・・・前略・・・ 平安時代の記録(『本朝日記』)に、・・・後略・・・ レポート学習で学ぶ範囲 50
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