教科書 (1) E・キューブラ・ロス 鈴木晶訳『死ぬ瞬間 死とその過程について』 中央公論新社 ISBN:978-4-12-206828-5 参考文献 ①木澤義之 山本亮 浜野淳『いのちの終わりにどうかかわるか』医学書院 ISBN:978-4-260-03255 ②鳥海房枝『介護施設におけるターミナルケア』ISBN:9784876722976 ③岡本拓也「誰も教えてくれなかったスピリチュアルケア」医学書院 2014 ISBN:9784260020107 参考文献は、ターミナルケアをはじめとする生と死の問題が注目されるようになった社会的背景やターミナルケアの実例が広く紹介されているものであり、初心者向け入門書となっているので、是非入手し活用して頂きたいと思います。 これまで福祉の関心は、生きることの援助に向けられてきましたが、今、死についての援助が求められています。この両者は不可分のものであり、死についての深い認識があって初めて生に関する援助も確固たる根拠を持つことが出来るということです。これからは、ターミナルケアにおいて、医療のみならず、介護はもちろんの事、メンタルな側面や生活全体或いは家族に対する支えを含む広いケアが求められます。つまり、福祉従事者もターミナルケアに積極的に関わってゆくことが強く求められているのです。ターミナルケアの中心となるのは看護者といわれますが、ソーシャルワーカー、宗教家、理学療法士、作業療法士、薬剤師、ボランティアなどの各職種の専門分野を生かしたチーム・アプローチが質の向上につながります。ターミナルケアにおけるソーシャルワーカーの援助は、病院やホスピス、緩和医療病棟での面接にとどまらず、患者、家族の思いを代弁しながら関係者と連携をとることが重要となってきます。この科目での学習を通して生の最終章としての死を捉えなおし、福祉とターミナルケアについて考察を深めて頂きたいと思います。 (1)ターミナルケアの概要、現状と課題について整理しながら読み、我が国におけるターミナルケアの更なる発展のためには何が必要不可欠なのかを念頭に学習を進めてください。 (2)ターミナルケアに関する資料や各ガイドラインを、自身で調べて理解してください。教科書の各章ごとに何が書かれているか、要点を整理しながら熟読することが大切です。死に逝く人の援助においてソーシャルワーカーとして何ができるのか、果たす役割とは如何なるものであるかを検討してください。 担当教員名 澤井 美穂 RT 2単位 選択 15000300 ターミナルケア論 ◆科目の内容について・・・ ◆教科書・参考文献について・・・ ◆学習をすすめるために・・・ 55
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