2025年度 学習ガイドブックⅠ
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ランティア活動の学びは始まったばかりなのですから。大切なことは、考えることをやめないことです。テキスト学習を終える頃に、あなたのなかでボランティアの種が育っているよう、学習をすすめましょう。 第2章では、数値などの実例をてがかりにボランティア活動の現状と課題について学びます。数値は年々変化しますので、内閣府をはじめ関係各所のホームページなどで最新の数値を確認してみてください。数値だけでなく、具体的な活動や行政からの支援などが紹介されていますので関心のある活動を中心に調べてみてください。 第3章では、ボランティア活動が現代社会のなかで持つ意味について考えます。馴染みのない言葉に出会うかもしれませんが、社会福祉や教育について学ぶみなさんには特にしっかりと理解していただきたいことです。わからない用語については調べ学習などで理解を深めてください。そして、自分自身にひきつけて考えてください。例えば、P.28~30の記述の事実を知らない人も多いと思います。あなたはどのように考えるでしょうか。ボランティアとは、どのような価値や思想を内在させるべきと思いますか。また、P.30~33に記述のある教育や福祉サービスに関する施策が、みなさん自身やみなさんの家族の生活や教育とどのように関わっているのか、実際の生活や体験と重ね合わせて考察してください。 テーマ2 (第1回提出課題 課題2の作成に向けて) ボランティア活動が生み出す「人と人とのつながり」 教科書 第4章 日本におけるボランティアの普及・推進の歩み 第5章 人と人とのかかわり-児童・障害者・高齢者- 第6章 地域社会のボランティア 解 説 ボランティア活動とは、多くの人たちの多様な「願い」「思い」が出発点であり、活動に関わる人たちの強い思いと行動が今日のボランティア活動の広がりを生みました。動機も経緯も多種多様ですが、すべての人たちの生命や存在を尊重しようとする姿勢は共通しています。いくつかの具体例を通して、民主主義の実践、あるいはすべての生命が尊重される社会のあり方について考えてみてください。 第4章では、民間のボランティア活動推進機関のあゆみを通して、ボランティア活動の変遷を学びます。ボランティア活動の歴史について、P.52、P.56~57の記述をてがかりとしながら参考文献なども併せて学びを深めてほしいと思います。また、この章でも登場する「ボランティアコーディネート」は、第11章でくわしく学びますが、注目を集めたきっかけについてここでしっかりと理解しておいてください。 第5章では、社会福祉施設でのボランティア活動の具体例を通して、ボランティア活動の持つ意味や役割について考えます。福祉施設での勤務経験のある方、あるいは福祉施設等でのボランティア活動やボランティア活動体験学習の経験のある方にとっては共感できる話題ではないでしょうか。大切なことは、「ある出来事」をそれだけで終わらせるのではなくその出来事を通して何を学ぶことができるかじっくりと考えることです。この視点は、みなさんがレポートや卒業研究をされる際にも必要となります。そして、この視点を持っていることで仕事や活動上の課題に出会ったときに思考の整理をすることができ、解決策を検討することができます。第5章の記述を通して、具体的な事例をとおして考察を深める方法についても学んでほしいと思います。 第6章では、近年注目を集めている「地域社会」に焦点をあててボランティア活動の持つ意味や役割について考えます。行政施策については、第2章・第3章にもときどき戻りながら理解を深めてください。第5章同様に、具体的な事例を通して考察を深める方法についても学んでください。目の前にある課題だけに注目するのではなく、その課題や解決に取り組みつつ、社会全体にもまなざしを向けてください。 70

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