2025年度 学習ガイドブックⅡ
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設問13 国際生活機能分類(ICF)では、マイナス面よりプラス面を重視する方針から、中立的用語としてICIDHでいう機能障害を「(8)(body function & structure)」、能力低下は「(9)(activity)」、社会的不利は「(10)(participation)」という用語に置き換えた。3つのレベルが損なわれた状態はそれぞれ「機能障害・構造障害」「活動制限」「参加制約」とした。ICFの特徴は物的な環境や社会環境としての「(11)」と内的因子としての「個人因子」の二つの因子の関与が検討される。 設問14 世界保健機構は1980年に国際障害分類(ICIDH)を制定した。障害を身体の臓器機能の異常を示す「(12)(impairment)」、個人生活における能力や活動低下を示す「(13)(disability)」、社会生活を営むうえで起こる社会的不利益を示す「(14)(handicap)」に分類した。障害の階層構造を示した点で画期的であったが、環境の位置づけが不明確であった。障害をマイナスの側面でとらえ、(15)が重要視されなかったことが議論され、生活関連動作も同義語である。 設問15 ADLは、(16)の略語で、「(17)」と和訳して用いられる。一人で生活していくために必要な最低限の動作をADLと呼び、食事、整容、更衣、移動、排泄、入浴の動作とコミュニケーションが含まれる。ADLに対して、家族の誰かが行わなければならない動作は(18)と呼ばれ、英語ではinstrumental ADLと表記され、個々人によって必要な動作活動で、公共交通機関の利用、買い物、炊事、洗濯、掃除、家計の管理、電話の対応などが含まれる。またADLはQOLを大きく左右する因子でもあり、QOLは(19)の略で、人生の質と訳される。 設問16 過度の安静による二次的障害を廃用症候群としてHirschbergが1964年に報告した。ベッド上の安静による身体の不動は筋骨格系、(20)、精神機能などの機能低下をきたす。これらは疾病や外傷が発症すると医学的管理によって(21)が制限され身体の不動状態へと至り結果として廃用が進行する悪循環といえる。この悪循環を予防するためにも身体各所の関節可動域の維持と改善、筋力維持と増強などの局所的治療と精神機能や心肺機能の低下予防プログラムなどの(22)の両面を念頭においた訓練計画と実践が必要である。 設問17 後輪駆動式(普通型)車椅子各部の名称と特徴について、衣服の駆動輪に巻き込まれや汚れを防ぐための側板を(23)という。坐位時の肘掛けや乗降の際の殿部を持ち上げるプッシュアップ動作時に使用する部分を(24)という。下腿部分が落ち込まないようにビニールレザーを張って支持する部分をレッグサポートという。前輪を上げて段差を乗り越える時に介助者が踏む部分を(25)という。 設問18 関節可動域の制限を生じる原因は、骨折後の関節固定、(26)のための不動、関節の炎症、熱傷後の皮膚瘢痕、筋肉注射後や筋虚血後の筋萎縮がある。関節可動域の測定方法のうち、自分の力で関節運動を行った時の可動域を測定する方法を(27)的関節可動域という。関節可動域訓練のうち、患者の随意的な筋収縮に合わせて療法士が介助によって関節を動かす方法を(28)運動という。 設問19 脳卒中(脳血管障害)の閉塞性疾患のうち、アテローム血栓症やラクナ梗塞による脳血栓と脳塞栓を合わせて(29)に分類される。脳卒中では脳の障害部位とは(30)側の上下肢に運動麻痺と感覚麻痺が生じる。高次脳機能訓練は、 (31)、失認、失行に対して行われる。 7

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