2025年度 学習ガイドブックⅡ
23/212

担当教員名 柳澤 博紀 RT 2単位 選択 15007000 教科書 (1)中島由宇,沖潮満里子,広津侑実子/編「これからの障害心理学<わたし>と<社会>と問う」2023 有斐閣 ISBN:978-4-641-20004-3 参考文献 (1)佐々木銀河 編 ダックス 著 「ヒトはそれを『発達障害』と名づけました」2022 金子書房 ISBN:978-4-7608-3287-3 参考文献は、「発達障害」について当事者の視点から描かれた漫画を中心とした資料です。「発達障害」をとらえる際の視点を広げるのに有用です。(漫画のみの部分はこちらで読むことが可能です https://dac.tsukuba.ac.jp/radd/wp/wp-content/uploads/digitalbook/jp/#page=1) テキストの内容は、「障害とは何か」という基本的な問いを出発点とし、障害が個人の問題なのか、それとも社会の構造に起因する問題なのかを多角的に考える視点を提供しています。また、障害者が歴史的に受けてきた差別や排除の実態を学ぶことで、今日までに至る社会の変化や価値観の変遷についても理解を深めることができます。さらに、近年注目されている「合理的配慮」の理念や、その実践例を通じて、制度面や支援方法の具体像を学ぶと同時に、障害者に対する心理的支援が果たす役割について考えていただきます。 学習を進める際には、テキストの各章ごとに設けられたキーワードや論点に注目しながら、疑問点や印象に残った点をメモにまとめてください。そのうえで、社会モデルと医学モデルの違い、障害者差別の歴史、合理的配慮の具体例、そして心理支援の在り方などを意識的に整理し、自分なりの視点で考察を深めていくことが大切です。必要に応じて、関連する法律や行政の取り組みについて情報収集を行うことで、テキストの内容をより立体的に捉えられるようになります。 本授業では、教科書を読むことを通じて得られた知識をさらに発展させ、自身の周囲や社会全体に目を向ける姿勢を育むことを目指しています。障害者へのサポートや環境整備について、どのような仕組みが求められるのかを考える過程で、「障害とは何か」を自分の言葉で捉え直し、障害をめぐる問題をより主体的に理解できるようになるでしょう。学習成果はレポートで評価しますが、その際にはテキストの内容を正確に把握するだけでなく、そこから得られた問題意識や自身の考察を明確に示すことが重要です。 障害者の心理 ◆科目の内容について・・・ ◆教科書・参考文献について・・・ 14

元のページ  ../index.html#23

このブックを見る