21世紀は脳の時代といわれるようになり、心が脳のはたらきと密接に関連しているということが次第に明らかとなってきました。また、福祉の現場においてもより□密なチームワークが求められています。臨床心理の専門家を志す方も、「脳のことはよくわからない」「脳のことは医師任せ」ではなく、様々な精神的な問題と脳疾患との関連が明らかになりつつあることをきちんと理解した上で、心理学独自の立場から福祉の現場に貢献してくださることを願っております。 テキストや参考文献に書かれていることをただ鵜呑みにして丸写しするのではなく、常に疑問を持ち、自分の頭で考えて積極的に解決する姿勢を心がけてください。 教科書 第0章 生理心理学への招待 まず生理心理学が、何を対象として、何を研究する学問領域であるかを整理します。研究方法や、周辺領域との関わりについて理解してください。続いて生理心理学の基本的知識ともいえる脳と神経系の解剖学的構造について学びます。「脳が何からできているのか」「どのように構成されているのか」「神経細胞の興奮とは何を指すのか」「何が神経細胞の興奮を支えているのか」について、教科書の図表や参考文献なども頼りに、具体的なイメージを掴んでください。 解 説 第2章 脳の信号 第3章 脳と知覚 教科書 テーマ1で学んだ内容をさらに深く掘り下げて、ここでは特に能と身体機能とのかかわりについて学びます。イオンチャネルの開閉と膜電位変化との関係や、シナプス後部の膜電位変化と軸索の膜電位変化との性質の違いなどについて確実に理解してください。視覚、聴覚、嗅覚、味覚などの知覚体験における刺激受容のメカニズムは、脳の神経細胞による情報伝達という観点から学びます。 また、人間にとってもっとも基本的な生理現象の一つである睡眠のメカニズムとその障害についてもここで知識を深めます。「睡眠とは何か」「どのようにして睡眠が起こるのか」について理解してください。 さらに、生理心理学における「意識」研究を、前頭連合野の機能、潜在的認知の観点から学びます。特に健常なヒトの脳のはたらきを測定する非侵襲的脳機能測定法については、どのようなものがあるか、その利点と問題点を含めて理解してください。 解 説 第1章 脳の構造 脳の活動 第8章 脳と睡眠 第9章 脳と意識 生理心理学の基礎 脳の構造 テーマ3(第2回提出課題 課題1・課題2の作成に向けて) テーマ1 (第1回提出課題 課題1の作成に向けて) テーマ2 (第1回提出課題 課題2の作成に向けて) 58 レポート学習で学ぶ範囲
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