2025年度 学習ガイドブックⅡ
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理学で行なわれる調査や実験の手続きには、実際の生活場面と類似した、面白いものがたくさんあります。行なわれた研究内容を知ることで、概念がよりイメージしやすくなり、理解が深まるでしょう。自分の体験や身近な状況をそれらの理論によってどう理解できるか、また日常生活にどう役立てることができるかを考えるようにしてください。 科目コード 科目名 形態 単位数 担当教員名 課題の形式 15037000 社会心理学 RRT 4 松本 芳之 レポート形式 形式 レポート形式 参照物 一切不可 アドバイス 試験では、提出課題で求めた内容をきちんと理解した上で、自分のことばで現実の現象を説明できるかどうかが問われます。具体的には、指示した概念(専門用語)を使って現象を説明するように求め、それによって設問内容の理解度を問うかたちになります。そこで、提出課題の中で使われた概念の意味と概念が適用される範囲を把握しておいてください。 問うのは記憶ではなく理解です。Rumelhartの「人間の情報処理」(1977)の中に、認知心理学の原則を述べた次の表現があります。「①人は期待するものを知覚し、②既に経験したことに関係づけて理解し、③既に知っていることに適合する事柄を記憶する。」ここで言っていることは「理解できないものは記憶できないし、記憶するには事象を理解せねばならない」ということです。記憶は理解の結果なのです。 そもそも提出課題の内容を細部まで記憶することなど不可能ですし、その必要もありません。問題文には解答で使用すべき概念を記してあります。また問題文に書かれていないが解答で用いるべき概念がある場合は、キーワードとして示します。したがって、概念の名称を暗記する必要はありません。「○○とはこういうことである」という本質を理解できていれば十分解答できるはずです。 そこで、試験に際しては、自分の書いた提出課題を読み直し、何が問われていたのかをもう一度確認してください。提出課題で間違えたり不十分な箇所があったら、きちんと修正しておくことが不可欠です。提出課題は提出し、添削されて終わりではありません。通信教育課程では、提出課題が返却されたら、指摘された誤りを修正し書き直すというフォローアップが大切です。この作業を怠ると、間違いが正されないまま試験を受けることになり、試験でも同じ間違いを犯すことになります。もちろん試験の内容は提出課題そのままではありません。提出課題に関連した内容についても説明を求めるので、やや広範に教科書を読み直してください。 なお、試験では理論や概念が日常生活にどう適用されるかを問うので、提出課題の内容と適切な具体例を結びつけておくことが必要です。 ◆科目修了試験に臨む前に・・・ 77

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