アグリケアコース

アグリケアコース

農福連携の学びに特化した中部学院大学 通信教育部の履修コース。福祉教育に携わる本学と農業教育の拠点機関との大学間連携により、農福連携に関する専門科目の開講を実現。
「農業」と「福祉」のメリットを生かした対人支援や、農業経営の技術および実践力を養う、といった農福連携が創出するさまざま手法や効果、そしてその可能性について学びます。

アグリケアコースが育む人物像(養成像)

福祉に関わる方

障がい者の就労支援や高齢者に向けた心身のリハビリ効果等、福祉現場において農業を活用することのメリットを理解し、自身が勤める事業所に向け最適な農福連携活動を展開することで、幅のある対人援助を実践することができる福祉従事者

農業に関わる方

農業経営において障がい者や高齢者のやりがいある雇用等を創出することで得られる経済的・福祉的メリットを理解し、事業の安定的な利益を確保すると共に、さらなる雇用等、地域の活性化に繋がる農福連携活動を実践する農業従事者

取得目標資格とその条件

【資格取得のための条件】

①学生の種類 正科生または科目等履修生
②コース アグリケアコース
(定員:20名)
③要件 必要な単位を修得することで取得可能※下図参照

〈資格取得に必要な履修科目〉 【科目等履修生の場合】

福祉専門教育系科目 単位数 ◎社会福祉概論4(2)、◎地域福祉論4(2)、◎ソーシャルワークの基盤と専門職2、○高齢者福祉論2または2(2)、○障害者福祉論2または2(2)、○児童・家庭福祉論2または2(2)、アグリケア専門科目 単位数 ◎農業の基礎知識2、◎農業福祉論2、◎農業実践1(1)、◎農福連携コーチング演習2(1) ◎:必修科目 ○:選択必修科目(1科目以上選択) ()内の数字ははスクーリング単位数

カリキュラムとコース専門科目の内容

カリキュラムの構成(イメージ)

アグリケアコース専門科目の内容

科目名 学習方法 学習内容
(身につくもの)
学習効果
(到達目標)
農業の
基礎知識
レポート学習

科目修了試験
  • ・栽培環境と作物との関わりに関する知見
  • ・栽培環境の管理と改善に必要な知識や技術
  • ・「栽培計画書」の作成能力
  • ・事業所の気候や土性等に適した「作物」の選定と「栽培計画書」※1の作成。
    ※1 選定された作物の育て方の基本に加え、作物毎にある肥料の種類や役割、散布量、注意を要する病気や害虫とその予防策、雑草や農薬の種類と特性等を反映・「栽培計画書」に基づいた「作物」の栽培。
農福連携
コーチング演習
スクーリング

レポート学習
  • ・障がい者の就労現場の実態把握
  • ・現場を基とした工程と配慮の関係
  • ・生産・加工等のコーチングに関わる知見
  • ・事業所経営の方法
  • ・障がい者が関わるための配慮を踏まえた農作業(シイタケやイチゴ栽培等)における工程分析、事業所経営(製品販売と営業)
農業実践 スクーリング
  • ・障がい者や高齢者と共に行う農作業等のリスクマネジメント力
  • ・農業(管理)技術の修得と実践力
  • ・日本農業技術検定2-3級程度の知見
  • ・リスクマネジメントを施した上で、実際に障がい者や高齢者とともに正しく農作業や野外活動を行うこと。
  • ・農業の基礎知識や知見の実践。農業機械の扱い
農業
福祉論
レポート学習

科目修了試験
  • ・障がい者や高齢者が農業と関わる際の様々な動機や目的、その効果への理解。
  • ・形態別の農福連携メリットやデメリット。
  • ・事業所にふさわしい農福連携活動(対象者、目的、動機付け、効果の確認など)の調査と考察。

学費

学生区分 学費計 内訳
科目等履修生 125,000円
(1年間総額)
●出願 ⇒ 入学 ⇒ アグリケアコース修了証取得 までの費用
■選考料:10,000円 入学金:10000円 計 20,000円
■学費:【福祉専門科目】+【アグリケア専門科目】=80,000円(または90,000円)+45,000円=計 125,000円(または135,000円)
※()内は選択必修科目においてスクーリングを含む履修形態にて学習した場合の金額となります。
正科生 950,000円
(4年間総額)
社会福祉士・精神保健福祉士の受験資格を取得するコースと
併せてアグリケアコースを履修するパターンです。
(別途教科書代が必要です)

在学生、先生からのメッセージ

在学生からのメッセージ

在学生プロフィール
氏名:寺田 繁夫さん
2023年度 科目等履修生として入学
岐阜県各務原市 在住
勤務先での職種:目標工賃達成指導員
取得希望資格:中部学院大学アグリケアコース修了証

「福祉」と「農業」のブレンド その可能性に魅せられて

Q1 農福連携について学ぼうと思ったきっかけをお聞かせください。

農福連携について興味をもったのは、二年程前になりますが、「介護」についての学習をしていた時です。その学習課程の中で、例えば高齢者福祉でよく用いるレクリエーションなど、もっと工夫できないかなと感じていました。
できれば利用者である高齢者の経験やスキルを活かすようなものがあればと思っていたところ、中部学院大学のアグリケアコースの情報を知り、農福連携に興味を持ちました。

Q2 中部学院大学通信教育部に進学を決めた理由をお聞かせ下さい。

農福連携というのは、農業と福祉といった異業種の連携であるのに、それぞれがニーズを補います。そんな福祉と農業の「ブレンド」に惹かれましたし、職場に来られる利用者の方の工賃アップにも繋がりそうだとも感じ、学習すること(進学)を決めました。

Q3 中部学院大学のアグリケアコースで展開する2つの授業のスクーリングに参加されました。
実際に受講してみていかがでしたか。(授業の内容や先生の印象など)

スクーリング「農福連携コーチング演習」への参加はとても興味深かったです。受講後、私の中にあった障害者福祉における視点の幅が広がったと感じました。 例えばコーチングの一環である作業者(利用者)へのマニュアルは、通常のマニュアルをより細分化し、留意点を踏まえながら作成するのですが、その際の「視点」がとても勉強になりました。
その他にも農業の捉え方が私にとって新鮮で、農業のことをもっと知ろうという感情が芽生えました。

Q4 今後の活動目標について教えて下さい。

模索中であるのが正直なところです(笑)。アグリケアコースでの学びは活かしたいですし、農業のことももっと知りたいですし、関心が絶えないからです。
また私の業務の一つとして、利用者の方の工賃アップがあります。例えば、農場をお借りし、試験的に高齢者のための生きがいづくりや、利用者の工賃アップに繋げられるような活用ができたらなと思っています。 今はそこを見据え、利用者の方の特性や特徴を観察し、後々の計画へスムーズに移行できるよう準備しています。
その他には農業系などの動画を参考に、頭を巡らせたり、模型を作ってみたりしていますね。海外ドラマを観るのと併せ、リフレッシュとして楽しみながら取り組んでいます(笑)

先生からのメッセージ

担当教員:
大場 伸哉 先生

SDGsは貧困や環境問題などの様々な人類の課題を解決するための世界目標です。そのキーワードとして、「誰一人も取り残さない」ことが挙げられています。また地球温暖化に象徴されるように、私たちの生活は環境破壊の危機にさらされ「グリーン」のことばで代表される自然や環境との関りを重視するライフスタイルが大事になっています。このような流れは、障がいを持つ人たちや高齢者の方々にも無関係ではありません。農福連携は、社会的弱者と呼ばれる人たちにとって、SDGsやグリーン活動に参加する恰好の機会です。しかし、この取り組みを支える人材は、必ずしも充実しているとは言えません。
近年農業技術は高度化し、様々な手法や資材が登場し便利になっています。これらを使いこなすことで生産性を高め、重労働から解放されることができます。また今後日本でも有機農業が普及していくことが予想されますが、この基礎技術も必要になります。SDGsやグリーンの視点から、是非皆さんにも、農福連携の取り組みに関心を持っていただき、その指導者として活躍して頂けるようになることを期待します。

アグリケアコース よくある質問

「福祉」と「農業」のブレンド その可能性に魅せられて

Q アグリケアコースだけについて学びたいのですがどうしたら良いですか?
A その場合は科目等履修生として学ぶことをおススメします。本学では科目等履修生という学生として在籍することで、アグリケアコース専門科目だけを学ぶなど、ご自身が学習したい科目のみ学ぶことが可能です。
これにより学費も抑えることができます。
Q 正科生として社会福祉士を目指し入学し、併せてアグリケアコースも学びたいのですが、できますか?
A 可能です。2023年度より全ての入学生(科目等履習生、1年次入学生、3年次編入学生)の方がアグリケアコースを学習できるようになりました。
Q 通信教育は初めて、うまくやっていけるのか不安です。
A 当コースの科目を含め、本学では全ての科目について学習の方法が“ガイド(案内)”されている学習ガイドブックに沿うことで学習が進められるようになっております。また24時間受付のWEBによる質問や平日や休日等での電話等によるご相談にも対応するなど皆さんの円滑な学習をサポートしております。